O-27-5
足部潰瘍治療における皮膚灌流圧測定の意義
○浦部 豪1,小野塚温子3,額賀さおり2,菅原将代2, 工藤昌良1,伊佐治寿彦1,加賀谷英生1,鈴木 潤1,橋本拓弥1,高山利夫1,近藤啓介1,木村秀生1,岡本宏之1,重松邦広1,宮田哲郎1
1東京大学 血管外科,2東京大学医学部附属病院 検査部 Vascular Board,3東京医科大学病院 血管外科 Vascular Laboratory
【目的】四肢の非侵襲的血流評価法には様々な検査法があるが,局所血流の評価法として皮膚灌流圧測定(SPP)の有用性が認識されつつある。 われわれは重症虚血肢の血流評価に積極的にSPP検査を施行しており,SPP値40mmHgを基準とした治療法選択を行っている。今回はわれわれのSPP値を用いた足部虚血性潰瘍に対する治療法選択の妥当性を検証することとした。【対象・方法】2003年から2007年までの 5 年間に当科にてSPP測定を施行した下肢に虚血性潰瘍を伴った121例139肢のうち,保存的治療を選択した62例77肢を対象とした。潰瘍の中枢側近傍のSPP値を用いて原則SPP≥40mmHgは保存的治療,それ未満は血行再建術または高位での切断術の適応とした。検査施行より 1 カ月後の潰瘍の状態変化について,Rutherfordの<慢性虚血肢の臨床分類>および<臨床状態の変化についての段階表>を用いて<+1>以上の変化を<改善>,<0>以下を<不変または悪化>と評価した。また,潰瘍治癒のrisk factorとして,年齢・性別・閉塞性動脈硬化症・膠原病・糖尿病・透析導入・感染・SPP<40mmHgについて単変量および多変量解析にて検討した。【結果】SPP≥40mmHgであった33肢のうち20肢の潰瘍は改善し,SPP<40mmHgであった44肢のうち38肢の潰瘍は不変または悪化した。SPP値40mmHgを基準とした潰瘍治癒の予測は,感度76.9%,特異度74.5%,正確度75.3%であった。また,ROC曲線にてSPP値40mmHgは妥当なcutoff値であった。潰瘍治癒のrisk factorとしてはSPP<40mmHgが唯一の独立因子であった(P<.0001・OR9.7<95%CI3.4-31.8>)。【結語】SPP測定は足部虚血性潰瘍の治療法選択に有用であり,われわれのSPP値40mmHgを基準とした治療法選択は妥当であると考えられた。
Key words:skin perfusion pressure,ischemic foot ulcer




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